オラシオ=フランコ

(05/01/01)

 実に1年ぶりのご紹介。サボりまくっておりました。
 紹介すべきものはたくさんたまりすぎて収拾がつかない状態になってます。取りあえず手近で目についたものを3枚ばかり。
メキシコのリコーダー奏者、オラシオ=フランコのCDでございます。

 フランコ氏はメキシコの国立音楽院を卒業後、アムステルダムのスウェーリンク音楽院でマリーケ=ミーセンとワルター=ファン=ハウヴェにリコーダーを習ったそうです。中南米はもとよりアメリカ、カナダ、ヨーロッパや中東などでも演奏会を行うなど幅広い音楽活動を行っているとのこと。来日したこともあるそうです。
 だいぶ前の「レコード芸術」で「リコーダーでバッハのシャコンヌを演奏している」と紹介されて、笛吹き仲間の間ではちょっと話題になりました。それからあちこち探してアリアCDで見つけて注文を出しました。ほとんど注文したことを忘れかけた頃ようやく届いたのが昨年9月。それから3ヶ月も経ってのご紹介ですので、いい加減古いネタですね(^^;;;

 なお、フランコさんのホームページを見ますと、ディコグラフィーには10枚のCDが紹介されています。


IL GARDELLINO
  ごしきひわ
Quindecim QP032 演奏者 オラシオ=フランコ Horacio Franco (Ricorder)
ラファエル=マカド Rafael Machado (VIolin)
エウゲニア=ラミレス Eugenia Ramirez (Soprano)
カメラータ=アグアスカリエンテス Camerata Aguascalientes
CD番号 Quindecim QP031 (メキシコ)
収録作品
グラウン Johann Gottlieb Graun (1703-1771)
協奏曲 ハ長調(ソプラニーノリコーダー、ヴァイオリン、弦楽合奏、通奏低音)
ヴィヴァルディ Antonio Vivaidi (1678-1741)
協奏曲 ニ長調「ごしきひわ」(ソプラニーノリコーダー、弦楽合奏、通奏低音)
サンマルティーニ Giuseppe Sammartini (1693-c.a.1750)
協奏曲 ヘ長調(ソプラノリコーダー、弦楽合奏、通奏低音)
ヴィヴァルディ
モテット「いと公正なる怒りの激しさに」 In Furore Iustissimae Irae RV.626
(ソプラノ、弦楽合奏、通奏低音)
協奏曲 ヘ短調「冬」Op.8-4(アルトリコーダー、弦楽合奏、通奏低音)
協奏曲 ハ長調(ソプラニーノリコーダー、弦楽合奏、通奏低音)
ヴァッセナール伯 Unico Wilhelm van Wassenaer (1692-1766)
協奏曲第6番 変ロ長調(楽合奏、通奏低音)
 怪異なジャケット。フランコ氏、覆面をして裸でリコーダーを銜えています。マッチョだなぁ。何かスポーツでもやっているんでしょうか。
 「ごしきひわ」はじめヴィヴァルディやサンマルティーニの協奏曲、早めのテンポでバリバリ吹きまくっています。
技巧的なカデンツァを入れたりして好き放題やりまくりといった感じ。
おなじみの曲ですから、これくらいやらないと売り物にならないか。「冬」なんか特にアクロバチックです。
 モテットはそつなくまとめていますが、特にインパクトはありません。
最初に入っているグラウンの協奏曲がなかなか佳い曲で拾いものです。
弦楽合奏は、全体的に低音弦がゴリゴリと押してくる感じが強く、ちょっと荒っぽい。なので、ヴァッセナール伯の協奏曲はあまり良くないですね。
 ともあれ、このCDは全体を通してまとまりがあり、3枚の中で一番安心して聴けるものだと思います。

 なお、外箱と中のブックレットの写真が異なりますので、中身の写真もご紹介。


CAPELLA PUEBLA
  カペラ=プエブラ
Quindecim QP107 演奏者 オラシオ=フランコ Horacio Franco (指揮・Ricorder)
カペラ=プエブラ CAPELLA PUEBLA
CD番号 Quindecim QP107 (メキシコ)
収録作品
エマヌエル=バッハ Carl Philip Emanuel Bach (1714-1788)
シンフォニア Sinfonia Wq.183-1
ヘンデル Georg Friedrich Händel (1685-1759)
合奏協奏曲 Concerto Grosso Op.3-2
ヴィヴァルディ Antonio Vivaidi (1678-1741)
協奏曲 ハ長調(ソプラニーノリコーダー、弦楽合奏、通奏低音)
バッハ Johann Sebastian Bach (1685-1750)
ブランデンブルク協奏曲第2番 ヘ長調
ヴィヴァルディ
協奏曲 ニ長調「聖ロレンツォの祝日のために」
ハイドン Franz Joseph Haydn (1732-1803)
交響曲第44番「葬送」
 ライブ録音で、フランコさんは主に指揮をしています。が、これがどうもしまりのない演奏です。
特に、オーケストラだけの曲はどうもアンサンブルがきちっとまとまっていません。
良いのはブランデンブルク協奏曲2番と「聖ロレンツォの祝日のために」くらい。ハイドンはまあまあ。
 ブランデンブルクはトランペットの替わりにホルンで演奏しているのですが、このホルンがうまい。次のヴィヴァルディもホルン2本が活躍する曲です。
 フランコさんのソロはすばらしいのですが、ヴィヴァルディはどうもオーケストラとしっくりいかない感じですし、
バッハでは当然ながらホルン・オーボエに音量が完全に負けて聞こえません。ライブ録音ですからマイクのセッティングの制約上仕方ないことでしょうけど、残念です。
 なお、とても音場感のよい録音で、ホールの広さが見えるような感じです。


SOLO BACA
  ソロ・バッハ
Quindecim QP101 演奏者 オラシオ=フランコ Horacio Franco (Ricorder)
CD番号 Quindecim QP101 (メキシコ)
収録作品
バッハ Johann Sebastian Bach (1685-1750)
無伴奏ヴァイオリンパルティータ第3番BWV1006から「プレリュード」
無伴奏フルートパルティータBWV1013
無伴奏ヴァイオリンソナタ第2番BWV1003から「アレグロ」
無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番BWV1004から「ジーグ」「シャコンヌ」
エマヌエル=バッハ Carl Philip Emanuel Bach (1714-1788)
無伴奏フルートソナタ
バッハ
無伴奏ヴァイオリンソナタ第1番BWV1001から「アダージョ」「プレスト」
無伴奏ヴァイオリンソナタ第3番BWV1005から「フーガ」「アレグロ」
 これが話題の無伴奏作品だけを収めたCDです。
確かにテクニックはすごいですが、ちょっとテンポを早く取りすぎている感じで、演奏が荒っぽくなってしまっています。
それに、シャコンヌやフーガまでリコーダーで演奏する必然性があるのかどうか、ちょっと考え込んでしまいます。
 正直言って、サーカスの綱渡りか空中ブランコを見ているようで感心はするのですが、そういうのって、繰り返し聞きたいとは思えないんですね。
 ま、ワタシの感想はどうあれ、これはとにかくすごい演奏であることは間違いありません。

 なお、メキシコのCDということで、どんな装丁ものが来るかと思ったのですが、
どれも紙の外ケースがついていて印刷も綺麗な高級感のあるものでした。
ディスクにキズもなく、品質管理は行き届いているようです。


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